サイトの売上や滞在時間、ユーザー満足度を向上させるためのサイト内検索結果を改善する方法を紹介します。今回紹介する方法は、Looker Studio(旧Googleデータポータル)を使って改善する方法です。これまでもS4のコラムでは、サイト内検索の重要性やGoogleアナリティクスを使ってのサイト内検索データの調べ方について何度かご紹介してきましたが、今回は専用のダッシュボードをLooker Studioで作ることによって改善すべきことにフォーカスし、短時間で改善ができます。
サイト内検索で改善すべきキーワードをより最適化をしたくなりましたら、弊社のサービスをご検討いただけると幸いです。
※Looker Studioとは
Looker StudioとはGoogleが無償で提供するBIツールです。 GoogleアナリティクスやGoogle広告、Search Console(サーチコンソール)など、さまざまなデータを接続させ、膨大なデータを簡単に可視化できます。
改善すべきキーワードや数値目標を明確にすることで改善プランが立てやすくなります。
目次
Google アナリティクスでサイト内検索を測定できるように設定
Google アナリティクスでサイト内検索のキーワードのデータが取得できるように準備します。設定方法については、下記記事を参考にしてください。
参考資料:Google アナリティクスのサイト内検索からユーザーのニーズを理解する – コラム | サイト内検索エンジン Supership Search Solution(S4)
Looker Studioを使ってどのキーワードを改善すべきかを把握
Google アナリティクスでサイト内検索のデータが接続ができるようになりましたら、次にLooker Studioを利用して可視化する作業をします。
1.Looker Studioでサイト内検索のデータを可視化する
普段Looker Studioを使ったことがない人のために簡単なサンプルを作りました。サンプルデータは無料でご利用できます。今回無料で提供させてもらったのは、このブログを読んでくださった方のサイトにおいてのサイト内検索の重要性や問題点に気がついていただくきっかけになれば嬉しいと思ったからです。
それでは「サイト内検索で改善すべきキーワードを調べるLooker Studioサンプル」をコピーして自社のGoogleアナリティクスのサイト内検索のデータを適用し、Looker Studioで現在の状況を把握するダッシュボードの作り方を説明します。
このサンプルデータに含まれるGoogle アナリティクスのデータはGoogleが用意しているものです。(英語表記になっていますが日本語設定のGoogle アナリティクスのデータに変更することで日本語になるのでご心配なく!)
Googleアナリティクスの参照元を変更し自社データに
1.右上にある「レポートコピーのボタン」を選択します
2.「元のデータソース」を「新しいデータソース」に変更します
3.「新しいデータソースの項目」を選択します
4.「新しいデータソースを作成する」を選択します
5.「Googleアナリティクス」を選択します
6.調べたいGoogleのデータソースを選択します
8.表示したいGoogleアナリティクスのデータを選択後、右上にでてくる接続を押します
9.レポートを追加します
10.「レポート」に追加を押します
11.新しいデータソースで参照できるようになるので必要なデータソースを選択します
12.「レポートをコピー」を押します
これで自社データのサイト内検索のLooker Studioの完成です。
画像:コピーが成功した時のサイト内検索のLooker Studioのサンプル
このLooker Studioのサイト内検索ダッシュボードでできること
・サイト内検索のキーワードの期間を指定して調べることができます
・デバイス別でデータをソートすることができます
・集客メディアを絞って調べることもできます
・表の最上段の言葉を押すと数値の高い順から低い順に並べ替えが可能です
Looker Studioを使ってサイト内検索で改善すべきキーワードを探す
自社サイトのサイト内検索のデータをLooker Studioで表示できるようになりましたら、編集モードから表示モードに変えます。まずは、今回のサンプルデータを元に改善すべきキーワードを探してみてください。
右上の編集を表示に変更することで中のデータを触ることができます。
サイト内検索で改善すべきキーワードを探す方法
修正の必要があるキーワードを効率的に探すためには、2つの方法があります。
1つ目は、サイト内検索で多く利用されているキーワードから調べる
2つ目は、収益視点でサイト内検索のキーワードを調べる
サイト内検索で利用されている回数が多いキーワードで改善すべきキーワードを探す
まずは、コンバージョンやサイト改善に影響力のある検索数が多いキーワードで問題がありそうなキーワードを探していきます。
検索回数の合計を押してください。
サイト内検索で多く検索されたキーワードの順番に並びます。
どのキーワードが多く検索されているのかを把握できます。これだけでも役に立つデータですが他の項目とかけ合わせたデータに注目することで改善すべきキーワードを見つけ出すことができます。
検索回数合計が多い + 検索による離脱数の割合が高い
離脱数がの割合とは、サイト内検索の結果を見たあとにどれくらいの割合が離脱してしまったのかという意味です。この数値が高いということはサイト内検索の結果になんらかの問題がある可能性が高いです。
改善方法:サイト内検索エンジンが表示した検索結果のページのチューニングが必要です。
そもそもサイト内検索の結果に何も表示されていない場合に高くなる傾向があります。
サイト内検索に引っかかるようにコンテンツを修正するか、サイト内検索エンジンの辞書機能を充実させサイト内検索の検索キーワードに一致するようにする必要があります。サイト内検索に一致するデータがあるのに離脱しているということは、サイト内検索結果の内容に問題があるのでユーザがほしいと思うコンテンツを出す必要があります。
検索回数合計が多い + 再検索数の割合が高い
再検索の割合(再検索した回数÷検索結果表示ページのページビュー数)が高いということは、再度検索する人が多かった場合です。この数値が高いキーワードは実際に試してみることをオススメします。また、検索ワードの次に再度検索したキーワードもチェックすることでユーザがどんなものを探していたのかお客様のニーズもわかります。
改善方法:実際に調べてみて、検索結果の量が足りているのか?どんなサイト内検索の結果を返すべきか再検討する必要があります。再検索をしたキーワードが1回目の検索でも引っかかりやすくすることで改善が期待できます。
検索回数合計が多い + 平均滞在時間が短い
サイト内検索後に、検索結果ページに遷移し平均滞在時間が短いということはサイト内検索の結果に満足していない可能性が高いです。
改善方法:サイト内検索の結果に満足できずに離脱したということなので検索結果の内容を改善する必要があると考えられます。
検索回数合計が多い + 平均深度が高すぎる場合
サイト内検索をしてもなかなか答えとなるページが見つからなかったために値が高くなりすぎている可能性があります。
改善方法:検索結果がわかりづらい場合や検索結果が多すぎて見つからない場合は高くなる傾向があります。必ずしも悪い結果ではないですが検索の順位に問題がある場合があります。
検索回数合計が多い + 平均深度が0
サイト内検索を利用されなかったという意味です。
改善方法:検索結果の表示ページの内容を一度確認してみるべきです。検索結果に何も表示されていない時に0になることが多いです。または、検索結果のリンクを全く押さなかった場合も0です。実際に検索をしてみてどうあるべきかを調査してみてください。
収益視点で検索キーワードを調べる
Googleアナリティクスで収益がでるように設定している場合には収益のデータで並べ替えをすることもオススメします。収益が高いキーワード順で表示するとサイト内検索の回数は低いが収益率が高いキーワードが見つかったり、サイト内検索での離脱率の高いキーワードが見つかります。収益視点でキーワードの精度を高めるのもサイト改善に有効な方法です。
Googleアナリティクスのデータだけでは、わからないサイト内検索の結改善もある
Googleアナリティクスのデータだけでは、わからないデータもあります。例えばサイト内検索の結果に何も表示されなかった場合です。
サイト内検索で結果が何も出ない場合は、Googleアナリティクス上では平均深度が0になる傾向が高いですが必ずしも0だからサイト内検索に結果が何も表示されていないというわけではありません。
サイト内検索になにも表示されないから再検索の割合が100%というわけでもありません。
サイト内検索の結果が表示されないことを「サイト内検索のゼロマッチ」と私たちは呼んでいます。サイト内検索エンジンの機能で検索結果が表示されていないキーワードを探す必要があります。
弊社のサイト内検索エンジンでは標準でゼロマッチのキーワードを調べられるダッシュボードを提供が可能です。
まとめ
Looker Studioを使ってサイト内検索エンジンで改善すべきキーワードを可視化することで効率的にサイトの収益やサイトの価値を高めることが可能です。
どの基準でキーワードを改善すべきか目標を立てて改善することをオススメします。ぜひサンプルの「サイト内検索で改善すべきキーワードを探すためのLooker Studio」を使って改善してみてください。
サイト内検索に引っかからない問題を早急に改善したい場合
・コンテンツのタイトルを変更
・サイト内に存在しないがサイト内検索で多く検索されているキーワードを含むコンテンツを作る
サイトの収益を増やすための改善
収益の高い検索キーワードを元に特集コンテンツを作ってみる。
すぐには難しい改善
コンテンツのコントロールだけではどうにもならない場合もあります。
例えば、
・サイト内検索の結果の順位のコントロール
・サイト内検索にひっかからない検索ゼロマッチのキーワードを見つける
もしこのようなことができないのであればサイト内検索エンジンを変更する必要があります。もちろん弊社のサイト内検索エンジンでは、修正可能です。専属のサポートも付きますのでお気軽にお声がけください。
私たちサイト内検索はお客様の声だと考えています。
今回の記事でサイト内検索の重要性や収益改善のイメージが湧いたら幸いです。